国連総会に出席するためアメリカ・ニューヨークを訪れている李在明(イ・ジェミョン)大統領は、ニューヨーク証券取引所で開催された投資家向け説明会で、韓半島の地政学的リスクと北韓の核保有状況に言及し、段階的な非核化を目指すことを提案しました。
ニューヨーク証券取引所で25日、「大韓民国投資サミット」が開催され、李在明(イ・ジェミョン)大統領が出席しました。大統領は、北韓について、「体制を維持する上で必要な核兵器はすでに十分確保したものとみられる」としたうえで、「さらなる核物質や核弾頭、ICBM=大陸間弾道ミサイルの開発と海外への輸出を食い止めるだけでも、大きな安全保障上の利益につながる」と強調しました。
また、「短期的には核弾頭の生産や輸出、ICBM開発の阻止を、中期的には核兵器の削減を、長期的には非核化を進めるべきだ」と提案しました。
さらに、韓米首脳会談で、「北韓が信頼できる唯一の交渉相手は、トランプ大統領だ」として、「大統領がピース(平和)メーカーの役割をされるなら、私はペースメーカーとしてお支えする」と発言したことは、お世辞ではなく本音だったと述べました。
一方、李大統領は経済分野についても言及し、韓国の株式市場への評価が相対的に低くなっている原因として、地政学的リスクと不公正な取引構造、政治的不安などを挙げ、「市場の透明性を高め、株価操作や不公正な取引に厳しく対応する」と強調しました。
韓国の大統領がニューヨーク証券取引所で投資家向けの説明会を行うのは、今回が初めてのことです。
李大統領は、国連総会での日程を終え、26日夜に帰国します。