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政治

米政府 外国産医薬品に関税100%へ 韓国製薬業界に波紋

Write: 2025-09-29 10:08:15Update: 2025-09-29 11:09:57

米政府 外国産医薬品に関税100%へ 韓国製薬業界に波紋

Photo : YONHAP News

アメリカのトランプ大統領が、来月から輸入される一部の医薬品に100%の関税を課すと表明したことで、韓国の製薬・バイオ業界で緊張が高まっています。
 
トランプ大統領は現地時間の25日、「外国企業がアメリカ国内に医薬品工場を建設していなければ、10月1日からすべてのブランド医薬品と特許医薬品に100%の関税を課す」と述べました。
 
韓国はこれまで、ヨーロッパや日本と同様に15%程度の関税にとどまると期待していました。しかし、その前提となる関税交渉が長引いていることから、高関税が課される可能性が出ており、業界で懸念が高まっています。

EUと日本はすでにアメリカとの協定で「最終的な関税率は15%を超えない」と保障されているため、韓国が高関税に直面すれば競争力を失うとの見方も強まっています。韓国は昨年、アメリカにおよそ5兆6000億ウォン規模の医薬品を輸出しており、影響は大きいとみられます。
 
医薬品に対する関税率100%が韓国にも適用されれば、すでにアメリカに生産拠点を持つ企業と、そうでない企業の間で明暗が分かれる見通しです。

韓国製薬大手「セルトリオン」は、アメリカ・ニュージャージー州に工場を持っているほか、2年分の在庫も確保していることから、関税の影響は限定的だとしています。また、「SKバイオファーム」もプエルトリコに生産施設を持つため、対応が可能です。
 
これに対し、「サムスンバイオロジクス」と「サムスンバイオエピス」は、製薬会社などから、医薬品の製造を受託する「CMO=受託製造」や、バイオ医薬品の特許期間が満了した後にほかの製薬会社が製造・販売する薬、いわゆる「バイオシミラー」の事業の特性上、関税の適用範囲が不透明で、先行きが不透明な状態となっています。
 
今回のトランプ大統領の強硬な対応は、最近、世界各国の製薬大手が相次いで大規模な対米投資を発表していることが背景にあるものとみられます。トランプ大統領は、このような国内投資の拡大を自らの圧力戦略の成果だと強調しています。
 
一方、これに先立って、トランプ大統領は25日、韓国の対米投資額が3500億ドルに達することを示したうえで、「それは前払いだ」と述べ、7月末に韓米が合意した投資額をアメリカが設ける基金に一括で、そして現金で投入するよう求めるなど、圧力を強めています。

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