韓国の李赫(イ・ヒョク)駐日大使は29日、「韓日関係は韓日米の協力だけでなく、韓中関係の安定にも重要な役割を果たす」と述べ、李在明(イ・ジェミョン)政権の外交の柱として韓日関係を強調しました。
東京の駐日韓国大使館で開かれた記者懇談会で李大使は、「李在明大統領が歴代の大統領としては初めて二国間外交の最初の訪問国に日本を選んだのは容易な決断ではなかった」としたうえで、「国益を中心とした実用外交の象徴が韓日関係だ」と説明しました。
さらに「韓日関係が良いスタートを切れば、日中関係にもプラスとなる。誰が日本の首相になっても、現在の良好なムードを生かし関係進展のために努力する」と強調しました。
歴史問題については従来の立場に基づき厳正に対応するとしたうえで、未来志向の協力は歴史問題と切り離して進める「ツートラック」方針を継続すると明らかにしました。
また▲佐渡島の金山での犠牲者追悼式▲日本による植民地支配時代の1942年に起きた水没事故で、韓半島出身者136人などが犠牲となった長生炭鉱の遺骨調査▲日本産水産物の輸入再開については「国内世論の成熟が前提になる」と述べました。
李大使は2009年から2010年まで駐日韓国大使館で政務公使を務め、最近まで韓日交流事業を推進する「韓日未来フォーラム」の代表を務めました。今月26日に着任し、30日に釜山(プサン)で開かれる韓日首脳会談の準備を進めています。