李在明(イ・ジェミョン)大統領と妻の金恵景(キム・ヘギョン)夫人が出演し、旧暦のお盆、秋夕(チュソク)の特集として制作された、JTBCのバラエティー番組「冷蔵庫をお願い」が6日、放送されました。李大統領がバラエティー番組に出演するのは就任後初めてで、大統領室は「Kフードを世界に発信する趣旨のものだ」と説明しています。
「冷蔵庫をお願い」は、出演者の自宅の冷蔵庫にある食材を使い、出演者がリクエストしたテーマに沿ってシェフたちが即興で料理対決を行うJTBCの人気料理番組で、ネットフリックスやユーチューブを通じて海外でも人気を集めています。
李大統領夫妻は、シェフたちに「世界に広めたいKフード」と「韓国食材のシレギ=干し大根の葉」をテーマに料理を依頼しました。
李大統領は、「K-POPやドラマも大切だが、文化の核心は食にある。味覚はそう簡単には変わらないため、産業としての持続可能性が高い」と強調しました。金夫人は、李大統領が最も好む料理として「シレギのサバ煮付け」を挙げ、「シレギは懐かしい味であり健康食だ」としたうえで、「最も韓国的なものこそ、最も世界的な料理になり得る」として、テーマを選んだ理由を説明しました。
料理対決では、1戦目で干しエビを韓国の伝統菓子「カンジョン」風に仕上げた料理、2戦目ではシレギとおこげを使ったピザが勝利しました。李大統領は、とくにピザについて、「シレギというテーマをよく活かしている。独自の商品として作ってもよさそうだ」と高く評価しました。
番組の視聴率は8.9パーセントと過去最高を記録したということです。
ただ、番組は、韓国政府の電算システムを管理する国家情報資源管理院の火災発生から2日後の先月28日に収録されたと推定されることから、野党からは「時期的に不適切だ」との批判も出ました。また、火災後の対応で職員が死亡したことを受け、放送は当初より1日延期されました。この火災により韓国政府による行政のオンラインサービスの一部が利用できず、国民が不便を強いられています。7日現在、電算システムの復旧率は24.6%にとどまっています。