今週、韓国の主要企業グループのトップたちがアメリカ・フロリダ州を訪れ、トランプ大統領と会談する見通しです。AI=人工知能分野での協力や、韓米間で進められている関税協議などが議題になるとみられます。
ソフトバンクグループの孫正義会長の招きにより、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長、現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長、LGグループの具光謨(ク・グァンモ)会長、そしてハンファグループの金東官(キム・ドングァン)副会長が、トランプ大統領の別邸兼リゾート「マールアラーゴ」を訪れる予定です。
今回の訪問は、南アフリカ出身のプロゴルファー、ゲーリー・プレーヤー氏の90歳の誕生日を祝う行事をきっかけに行われますが、孫会長はこれを機に、およそ700兆ウォン規模のAIインフラ構築プロジェクト「スターゲート・プロジェクト」への参加を検討する世界企業を探す意図があるとみられています。
ソフトバンクは、アメリカ国内でオープンAIやオラクルと協力し、AIデータセンターの建設を進める大型プロジェクトを構想しています。
一方、韓米間で最終調整が進む関税協議の行方も注目されています。
トランプ政権は、韓国産の自動車や鉄鋼製品に課す関税率の見直しを最終調整しているとされ、韓国の企業側は、投資拡大や先端産業分野での協力を通じて、関税引き下げを働きかける方針です。
特に、自動車分野で関税引き下げが遅れる場合、数兆ウォン台の損失が避けられないとみられる現代自動車グループの鄭義宣会長は、関税の緩和やアメリカでの投資に対する優遇措置の拡充を、直接トランプ大統領に求める可能性があります。
経済界からは、今回の会談が経済外交の一環であると同時に、トランプ第2期政権における韓米関係の再構築の試金石になるとの見方が出ています。
トランプ大統領が韓国企業のトップと個別に面会するかどうかは明らかになっていませんが、アメリカでの大規模投資をめぐる意見交換が行われる可能性もあります。