韓国の自動車輸出が、先月、9月として過去最高を記録しました。アメリカによる高関税の影響で、最大の輸出先であるアメリカ向けは減少しましたが、ヨーロッパやアジア向けが大きく伸びたことが全体を押し上げました。
韓国産業通商部によりますと、先月の自動車輸出額は64億1000万ドルで、前の年の同じ時期に比べて16.8%増えました。
去年は9月に旧暦のお盆、秋夕(チュソク)の連休がありましたが、ことしは10月にずれたため操業日数が増え、エコカーを中心に海外需要が伸びたことも重なって、9月として過去最高の輸出額となりました。
ことし1月から9月までの累計輸出額は541億ドルで、前の年の同じ期間に比べて2.2%増え、累計でも過去最高となりました。
地域別では、アメリカを含む北米向けの輸出が一部で減少した一方、ヨーロッパやアジア向けが好調で、6月以降、増加傾向が続いています。
アメリカ向けの輸出額は23億8000万ドルで7.5%減少し、トランプ政権による高関税の影響が続いているとみられます。一方、EU=ヨーロッパ連合向けの輸出は52.8%、アジア向けは62.3%と、それぞれ大幅に増えました。
車種別では、エコカーの伸びが目立っていて、ハイブリッド車や電気自動車などの輸出が初めて9万台を超えました。
全体の輸出台数は22万8000台で11%増えました。
アメリカの関税の影響が続くなかでも、韓国の自動車産業が輸出先の多角化とエコカーの拡大によって成果を上げていることを示す結果となりました。