韓国政府は、今月末に南東部の慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を前に、テロ対策を強化するため、テロ警報を段階的に引き上げる方針です。
国務総理室は20日、会議の開催を1週間後に控えた今月24日から全国のテロ警報を現在の「関心」から「注意」に引き上げると明らかにしました。
テロ警報は、「関心」「注意」「警戒」「深刻」の4段階に分かれています。
今回の引き上げは、国内外の情勢や、会議期間中に高まる可能性のあるテロの脅威を総合的に考慮したものです。
政府は「関係機関の緊密な連携を通じ、先制的な対応体制を整えることを目的としている」と説明しました。
さらに、28日から会議が終わる来月1日までの間は、開催地の慶州をはじめ、釜山(プサン)、大邱(テグ)、蔚山(ウルサン)の各広域市および慶尚道(キョンサンド)全域で、テロ警報を「注意」から「警戒」に引き上げる方針です。
これに伴い、主要会場や人が多く集まる施設での警備や巡回が強化され、緊急時に迅速に対応できるよう、関係機関による合同体制が取られます。
政府は、「交通規制やセキュリティ検査の強化などにより不便が生じる可能性があるが、出席者や国民の安全を最優先に考慮した措置だ」として、理解と協力を呼びかけています。