パク・チャヌク監督の新作映画「仕方がない」が、スペインで開かれたシッチェス・カタロニア国際映画祭で監督賞を受賞しました。配給会社のCJ ENMが、20日に明らかにしました。
第58回シッチェス映画祭では、「仕方がない」について「労働政策を題材にした、ぞっとするような風刺でありながら、完成度の高い優雅な美学を見せている」と紹介されました。
この映画では、解雇された中年男性が、ようやく手に入れた家と家庭の幸せを守るための再就職の手段として、求職のライバルを排除していく過程で生まれるアイロニーとブラックユーモアが高く評価され ました。
配給会社のCJ ENMによりますと、パク監督は19日に閉幕した映画祭で監督賞を受賞者しました。
シッチェス・カタロニア国際映画祭は、サイエンス・フィクション(SF)映画やホラー映画など、ファンタジー系の作品を中心に扱う世界3大ファンタスティック映画祭の一つで、スペインのバルセロナ近郊にあるシッチェスで毎年10月に開催されています。
パク監督は、この映画祭で、2004年の「オールド・ボーイ」で作品賞を受賞したほか、2004年に「美しい夜、残酷な朝」で視覚効果賞、2007年に「サイボーグでも大丈夫」で脚本賞、2017年に「お嬢さん」で観客賞を受けるなど、この映画祭と長年にわたる深い縁を築いてきました。
映画「別れる決心」から3年ぶりとなるパク監督の新作「仕方がない」は、海外の評論家からも高い評価を受けています。
8月末に開かれたベネチア国際映画祭で、韓国映画としては13年ぶりにコンペティション部門に出品され、その直後に開催されたトロント国際映画祭では観客賞を受賞しました。