韓国のバイオリニスト、15歳のキム・ヒョンソさんが、第58回パガニーニ国際コンクールで史上最年少の3位に入賞しました。
ピアニストや芸術家の育成を行っている錦湖(クモ)文化財団によりますと、現地時間の25日、イタリア・ジェノバのカルロ・フェリーチェ劇場で開かれた決勝で、キムさんは3位入賞のほか、観客賞と最年少ファイナリスト賞の2つの特別賞を受賞したということです。
キムさんは決勝でパガニーニの「バイオリン協奏曲第1番」とチャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」を演奏し、中国のジャン・アオジエさん、日本の吉本梨乃さんに続いて3位となりました。2010年生まれのキムさんは、今大会で最年少の参加者で、歴代最年少の受賞者にもなりました。
キムさんには、3位および特別賞の賞金として合わせて1万5000ユーロ(およそ250万円)が贈られました。さらに、副賞としてサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団やシチリア交響楽団など、イタリアをはじめ世界各地のオーケストラと共演する機会も与えられます。
3歳でバイオリンを始めたキムさんは、去年10月にイタリアのビオッティ国際コンクールで2位に入り、注目を集めました。今年3月には、韓国芸術総合学校に15歳で最年少入学を果たし、再び話題となりました。
ニコロ・パガニーニを記念して1954年に始まったパガニーニ国際バイオリン・コンクールは、2年に一度イタリアのジェノバで開かれる世界的なコンクールです。ミリアム・フリード(1968年優勝)、ギドン・クレーメル(1969年優勝)、レオニダス・カヴァコス(1988年優勝)など、世界的なバイオリニストを数多く輩出してきました。
韓国のバイオリニストでは、ヤン・インモさんが2015年に優勝し、2006年にイ・ユラさん、2010年にキム・ダミさん、2021年にチョン・ヌリさんがそれぞれ入賞しています。