アメリカのトランプ大統領が北韓を核兵器を保有する国「ニュークリア・パワー」と表現したことについて、韓国の大統領室は、「北韓の核能力が高度化している現実を言及したものとみている」とコメントしました。
大統領室関係者は26日、「韓米両国は、韓半島の完全な非核化という共通の目標の下で緊密に協力している」としたうえで、「今回の発言は北韓の核保有国としての地位を認めたり、非核化の目標を放棄したりしたものではない」と説明しました。
これに先立ち、トランプ大統領は現地時間の24日、アジア歴訪に出発する前の会見で「北韓は一種のニュークリア・パワーだと思う。彼らが多数の核兵器を保有していることを知っている」と述べました。
トランプ大統領のこうした発言は、最近の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の演説とも重なり、注目を集めています。
金委員長は先月21日の最高人民会議で「非核化への執念を捨て、現実を認めるなら、アメリカと向き合えない理由はない」と述べ、核保有国として認められれば対話できる意向を示したものと解釈されました。
これに対し大統領室は「トランプ大統領の発言は、北韓の核能力の高度化を客観的に言及しただけであり、北韓の核保有国としての地位を認めたものではない」と一線を引きました。