韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官とアメリカのヘグセス国防長官が来月3日、南北軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)を共に訪問します。
韓米の国防トップが板門店をそろって訪れるのは、2017年10月に当時の宋永武(ソン・ヨンム)長官とマティス長官が訪問して以来8年ぶりで、北韓に対してどのようなメッセージを発信するかに注目が集まっています。
ヘグセス長官の歴訪に同行しているアメリカ国防総省の高官は28日、日本に向かう専用機の中で報道陣に対し、「韓米安保協議(SCM)に出席のため、ヘグセス長官が来月3日から4日にかけて韓国を訪問し、最初の日程として板門店を訪れる」と明らかにしました。
そのうえで、「板門店で安長官に会い、非武装地帯(DMZ)に駐留している韓米両国の兵士らに謝意を伝える予定だ」と述べました。
両長官は、板門店訪問の際に、北韓への警告ではなく平和のメッセージを発信する可能性があるとみられています。
ヘグセス長官は3日、板門店訪問に続き、平沢(ピョンテク)の米軍基地キャンプ・ハンフリーを訪れ、翌4日には安長官と韓米安保協議に出席します。韓米安保協議は韓米両国の主な軍事政策を協議・調整する定例安保協議会です。
アメリカ国防総省の当局者はことしの韓米安保協議の議題について、「韓米同盟において、韓国が北韓に対する防衛の主な責任を担う問題や、防衛費分担など、韓米同盟の近代化に関する協議をさらに進展させる」と述べました。
一方、在韓米軍の削減問題については「韓国国内における軍の態勢変更に関して発表する内容はない」と説明しました。