国の李在明(イ・ジェミョン)大統領とアメリカのトランプ大統領が、29日午後、APEC=アジア太平洋経済協力会議の開催地・慶州(キョンジュ)でおよそ87分間にわたり首脳会談を行いました。
この会談は、8月末にワシントンで行われた初の会談からおよそ2か月ぶりで、歴代の韓米首脳としては最も短い間隔での相互訪問となりました。
李大統領は国立慶州博物館でトランプ大統領を迎え、公式歓迎式を行いました。
儀仗隊の閲兵のあと、トランプ大統領に韓国最高の勲章「無窮花(ムグンファ)大勲章」を授与し、新羅時代の王冠を模した金冠の模型を贈りました。
この勲章を受けたアメリカ大統領は、トランプ大統領が初めてです。
会談で李大統領は、防衛費の増額方針を表明するとともに、韓国が推進する原子力潜水艦の燃料供給についてアメリカの決断を求めました。
また、韓米原子力協定の改定に関連し、使用済み核燃料の再処理やウラン濃縮分野での実質的な協議が進むよう要請しました。
韓米原子力協定は1956年に締結、2015年に改定され、韓国による核燃料の再処理やウラン濃縮を制限している協定です。
一方、李大統領は、トランプ大統領と北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の会談は実現しなかったものの、
「対話の呼びかけそのものが韓半島の緊張緩和に寄与した」と評価しました。
経済分野では、李大統領が「対米投資とアメリカ製品の購買拡大を通じてアメリカの製造業復興を支援したい」と述べ、
トランプ大統領は「造船大国である韓国と協力し、アメリカの造船産業を再生させたい」と応じました。
両首脳は共同声明や記者会見を行わず、会談の結果は近く、双方がそれぞれ説明する予定です。
李大統領とトランプ大統領はこのあと、李大統領主催の「首脳特別晩餐会」で、他の6か国の首脳と再び顔を合わせることになっています。