メニューへ 本文へ
Go Top

政治

APEC首脳会議「慶州宣言」を採択 文化・AI・人口分野で協力拡大へ

Write: 2025-11-01 14:01:31Update: 2025-11-01 15:28:08

APEC首脳会議「慶州宣言」を採択 文化・AI・人口分野で協力拡大へ

Photo : YONHAP News

韓国の古都・慶州(キョンジュ)で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が、1日に閉幕しました。
 
21の国と地域の首脳たちは、アジア太平洋地域の連携と持続的な成長の方向性を示す「慶州(キョンジュ)宣言」をはじめ、AI=人工知能と人口構造の変化への対応を盛り込んだ3つの文書を採択しました。
 
大統領室は、「今回の会議で李在明(イ・ジェミョン)大統領の提案により、『APEC首脳 慶州宣言』、『APEC AIイニシアチブ』、そして『APEC人口構造変化対応共同フレームワーク』の3つの成果文書が正式に採択された」と発表しました。
 
APECは、韓国、日本、アメリカ、中国など21か国と地域が参加する経済協力の枠組みで、貿易の自由化や包摂的成長を目指しています。

当初は、アメリカと中国の貿易摩擦の影響で「慶州宣言」の採択が難しいのではないかとの見方もありましたが、最終的に全加盟国が合意しました。 
 
まず「慶州宣言」では、今年のAPECの3大テーマ「連結・革新・繁栄」を基調に、貿易や投資、デジタル革新、包摂的成長に向けた協力方針が示されました。

また、新たな議題としてAIの協力と人口変化への対応が盛り込まれ、加盟国の共通認識を確認しました。
 
特に今回の宣言文では、「文化創造産業」がアジア太平洋地域の新たな成長エンジンとして明記されました。
 
APECの首脳宣言に文化産業が盛り込まれたのは初めてで、K-POPや映画、ゲームなど韓国の文化コンテンツ産業の国際的な地位を高める契機になるとみられます。
 
あわせて採択された「APEC AIイニシアチブ」では、AIの革新を通じた経済成長の促進と、民間による強靭なインフラ投資の拡大が打ち出されました。
 
APECではこれまでAIに関する共同文書が採択されたことはなく、アメリカと中国がともに署名したのは今回が初めてです。

「APEC AIイニシアチブ」はAI分野に特化した首脳級の合意文書で、韓国政府が掲げる「AI基本社会」政策やアジア太平洋AIセンター設立構想が反映されています。
 
さらに「APEC人口構造変化対応共同フレームワーク」では、少子高齢化が地域共通の課題であるという認識のもとにまとめられ、人材育成の仕組みを時代に合わせて見直すことや、介護・医療分野での技術活用など、5つの重点分野で協力の方向性を示しています。
 
韓国政府は来年、「APEC人口政策フォーラム」を開き、この分野での連携をさらに進める方針です。
 
一方、APEC首脳会議を締めくくる記者会見で、李在明大統領は今後の外交関係にも言及し、「韓中関係は表面上は円満に見えるが、実質的な正常化には至っていない」と述べ、「互いに利益となる協力の道を探るべきだ」と強調しました。
 
李大統領の発言は、1日午後に予定されている中国の習近平国家主席との11年ぶりの首脳会談を前にしたものです。
この会談は、今回のAPECに関連する一連の外交日程を締めくくる重要な場と位置づけられています。
李大統領は「韓半島の平和のために中国の建設的な役割を期待する」と述べました。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >