李在明(イ・ジェミョン)大統領は、1日午後、慶州(キョンジュ)で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を機に訪韓した中国の習近平国家主席と首脳会談を行い、北東アジア地域の平和と安定、そして実質的な協力強化のために、両国間の戦略的意思疎通をいっそう深めていくことで一致しました。
習主席の訪韓は、2014年以来、11年ぶりの国賓訪問です。
両首脳は、慶州国立博物館でおよそ1時間20分にわたって会談を行い、韓半島の非核化と平和実現の方策を協議し、民生や経済分野での協力強化についても意見を交わしました。
李大統領は「最近、中国と北韓の高位級交流が活発に進んでおり、この良好な条件を生かして北韓との対話再開を図るため、韓中両国が戦略的に協力していく必要がある」と述べました。
これに対し、習主席は「中国は韓国との関係を重視し、政策の連続性と安定性を維持している」としたうえで、「協力を深め、共同の利益を拡大し、地域の平和と発展に貢献していきたい」と応じました。
また、両首脳は経済協力を「垂直的な分業から水平的な協力へ」と発展させていく必要があるとの認識を共有しました。
一方、今回の会談では、合わせて7件の覚書が締結されました。
サービス貿易の交流強化、ボイスフィッシングなど国際詐欺犯罪への対応協力など6件の覚書と、「ウォン・人民元通貨スワップ」に関する覚書が交わされました。
両首脳は非公開の会談でも韓半島の平和の実現に向けた方策を協議したとみられ、このあと国賓晩餐会に臨みました。