アメリカ海軍第7艦隊所属の原子力空母「ジョージ・ワシントン」が5日、釜山南区の海軍作戦基地に入港しました。
今回の訪問には、巡洋艦「ロバート・スモールズ」やイージス駆逐艦「ミリアス」、「シャウプ」など、空母打撃群の主要戦力も同行しました。
釜山港周辺には、入港の様子を見ようと多くの市民や観光客が詰めかけました。
韓米両海軍は、今回の入港目的を「軍需品の支援と乗組員休息、整備」と説明していますが、釜山作戦基地を通じた連合作戦能力の強化と戦略拠点化という意味合いも大きいとしています。
韓米が「拡大抑止」の強化を強調するなか、今回の「ジョージ・ワシントン」の入港は、海上戦力による実質的な連合態勢を示したものと評価されています。
海軍関係者は「今回の入港をきっかけに、両国海軍の連合運用と防衛協力が一層強固になるだろう」と述べました。
釜山は、韓半島南端の海上交通の要衝であり、有事の際には同盟軍の展開が可能な戦略的な位置にあります。
また、造船・海洋プラント産業が集積する地域でもあり、空母の入港で、艦艇整備や防衛産業物流、海洋技術協力などの産業的効果も期待されています。
「ジョージ・ワシントン」はニミッツ級原子力空母で、全長333メートル、乗組員はおよそ5000人、戦闘機「FA-18」や早期警戒機「E-2」など、およそ70機の航空機を搭載しています。
今回の釜山寄港は、単なる停泊にとどまらず、韓米同盟の海上戦力運用体制の象徴となるほか、釜山が国際的な海洋安全保障の拠点となる重要なきっかけとなりそうです。