済州島の海岸で茶袋などに入った麻薬が再び見つかりました。ことし9月末以降、およそ1か月ですでに10回目の発見です。
済州地方海洋警察庁によりますと、11日午後2時20分ごろ、済州市牛島(ウド)の岩場で、中国産の鉄観音ウーロン茶の袋に偽装した麻薬とみられるもの1キログラムが発見されました。
これは11日午前、済州市月汀里(ウォルチョンリ)の海岸で住民が通報した袋と似た形で、いずれも医療用麻酔薬の成分を含む違法薬物の『ケタミン』」と推定されています。
発見当時、済州道と警察、海兵隊など関係機関の800人あまりがドローン7機と捜索犬を投入して海岸一帯を探していました。
これまで確認された10件のうち6件は中国産ウーロン茶のデザインがある袋で、残り4件は漢字で「茶」と書かれた白い袋でした。袋の表面には「健康茶」など中国語の文字が印刷されており、実際の商品とほとんど同じ形で作られていたということです。
海洋警察は、これらの麻薬が海流に乗って流れ着いたものとみています。
日本の対馬の海岸でも同じ形の麻薬が2回見つかっており、両国の海岸に同時に漂着した可能性があるため、海洋警察は日本やアメリカなど7か国に捜査協力を要請しました。
これまで済州島で発見された麻薬とみられる物質は合わせて29キログラムにのぼり、およそ97万人が同時に投与できる量です。
専門家らは「海上ルートを通じた麻薬運搬が増えており、国際的な連携と海岸の監視を強化する必要がある」と指摘しました。