北韓は、G7=主要7か国の外相らが「北韓の完全な非核化」を改めて確認する共同声明を発表したことに対し、「主権侵害だ」と強く反発しました。
北韓国営の朝鮮中央通信は14日、崔善姫(チェ・ソンヒ)外相が談話を発表し、G7が共同声明を出したことについて、「もっとも強い表現で糾弾する」と述べたと伝えました。
崔外相は、談話で「G7は、わが国の憲法に対する直接的な侵害となる露骨な敵対行為を行った」と非難しました。
北韓は去年の憲法改正で「核保有の恒久化」を明記しています。
崔外相は「外部からの核脅威が消えない限り、核保有への意志は確固たるものだ」と強調しました。
また、G7を「世界最大の核保有国をはじめ、核で結びついた核同盟集団」と指摘し、北韓に対する非核化の要求は「現実逃避的で二重基準(ダブルスタンダード)の態度だ」と激しく批判しました。
これに先立ち、アメリカ、日本、イギリスなどのG7の外相らはカナダで現地時間の12日、会合を開き、北韓の完全な非核化への意志を再確認する声明を発表していました。
北韓のこうした反発は、今後米朝対話が再開される場合、「非核化」ではなく「核軍縮交渉」に議題を転換しようとする布石とみられています。
北韓は、非核化への圧力を正面から拒否し、自らの核保有国としての地位を国際的に認めさせるための働きかけを強めています。