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経済

鉄鋼の都市・光陽 4つ目の「産業危機地域」に指定

Write: 2025-11-21 11:58:23Update: 2025-11-21 12:12:34

鉄鋼の都市・光陽 4つ目の「産業危機地域」に指定

Photo : YONHAP News

韓国の鉄鋼産業は、アメリカ政府による50%の高関税、中国製品の供給過剰、国内の建設需要の低迷が重なり、深刻な影響を受けています。こうしたなか、政府は全羅南道(チョンラナムド)・光陽(クァンヤン)市を金融支援や産業転換を進める「産業危機先制対応地域」に指定しました。
 
光陽市には韓国最大規模の製鉄所が立地し、地域経済は鉄鋼産業への依存度が非常に高く、製造業生産の88%、輸出の97%、雇用の9%以上を占めています。

しかし、中国からの安価な鉄鋼の流入、世界的な需要低迷、アメリカの高関税措置が重なり、企業の資金繰りは悪化して在庫が増加。一部の中小企業では資金確保のため工場売却に踏み切る例も出ています。
 
影響は地域経済全体に及んでいます。主要商圏の店舗空室率は30%を超え全国平均の3倍に達し、上半期の失業率も3.4%と全羅南道で最も高い水準となりました。
 
光陽市は、研究開発の強化による鉄鋼製品の高度化や、新素材・高付加価値産業への転換が不可欠だとしています。

今回の指定により、資金難に直面する企業への支援、ベンチャー企業向けの低利融資、工場新設への補助金などが2年間にわたり提供されます。
 
政府はこれまで、石油化学工業の麗水(ヨス)と瑞山(ソサン)、鉄鋼産業の浦項(ポハン)を同地域に指定しており、今年だけで光陽が4例目となります。今後は忠清南道(チュンチョンナムド)の唐津(タンジン)や、複合産業都市の蔚山(ウルサン)についても指定を検討しています。
 
政府は今年55億ウォン、来年は179億ウォンを投入して金融支援や事業構造転換プログラムを拡充する計画です。

ただ、地域経済が単一産業に過度に依存してきたため、短期的な支援だけでは根本的な回復は難しいという指摘も出ています。

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