中東とアフリカ4か国を歴訪した李在明(イ・ジェミョン)大統領は、トルコへの国賓訪問の日程を終え、26日、京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)の軍用のソウル空港に到着しました。
今回の10日間の日程は、就任後もっとも長い外国訪問となりました。
李大統領は17日に出発し、UAE=アラブ首長国連邦、エジプト、南アフリカ共和国、トルコの順に訪問しました。
最初の訪問国のUAEでは、AI=人工知能、原子力、宇宙産業での協力に関する覚書が交わされ、また防衛産業での共同生産や輸出についての協議が行われました。
UAEは、韓国が初めて海外原発を完成させた国で、近年、防衛産業や宇宙産業での協力が急速に拡大しています。
エジプトでは、カイロ空港の拡張事業など、インフラ協力の強化が議論され、この事業費は最大で4兆ウォンの規模と見込まれています。
カイロ空港は、アフリカと中東を結ぶ主なハブ空港で、韓国企業の参画が注目されています。
李大統領は、カイロ大学での演説で、平和・繁栄・文化を軸とした新たな中東協力構想「SHINE(シャイン)イニシアチブ」を提案しました。
南アフリカ共和国で開かれたG20=主要20か国首脳会議では、すべてのセッションに出席し、誰一人取り残さない包容的成長、AIのルールづくり、気候変動への対応での韓国の役割を強調しました。
今回の会議は、アフリカ大陸で初めて開かれたG20首脳会議で、共同宣言には、2028年のG20首脳会議を韓国で開催することが明記されました。
また、アジアやアフリカといった新興国、いわゆる「グローバル・サウス」との協力拡大が強調されました。
最後の訪問国であるトルコでは、原子力、防衛産業、バイオ分野での協力を強化する共同声明が発表されたほか、原子力協力の覚書が結ばれ、シノップ原発建設事業の受注にも一歩近づいたという評価が出ています。
大統領室と政府は今回の歴訪での首脳会談で取り上げられた大規模な事業を国益につなげるため、国内企業と緊密に連携しながら受注合戦を支援するものと見られます。