ことし9月の婚姻件数が前の年に比べて20%以上増え、統計を取り始めた1981年以来、9月としてはもっとも大きい伸びを記録しました。
国家データ処が発表した「2025年9月の人口動向」によりますと、9月の婚姻件数は、前の年に比べて20.1%増えて1万8462件だったということです。
婚姻件数は、去年4月から18か月連続で増えていて、7月から9月期を通しても5万8305件と、2016年以来もっとも多くなりました。
男女とも30代前半を中心に、初婚の増加が目立ちました。
出生数の増加傾向も続いています。
9月の出生数は2万2369人で、2020年以降、9月としてはもっとも多く、15か月連続の増加となりました。
7月から9月期の出生数も6万5039人と、6四半期連続で前の年を上回りました。
なかでも、30代女性の出産の増加が際立っていて、国家データ処は「母親の年齢別の出生率を見ると、ことしは、20代後半を除くすべての年齢層で増加した。30代前半は2.4人、30代後半は5.3人増え、もっとも大きな伸びを示した」と説明しています。
出生率低下の中心となっていた30代で出産が明確に増えたのは、意味のある変化と評価されています。
1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は前の年より0.06ポイント上昇して0.85と、ことしに入って2番目に高い数値となりました。
一方、9月の死亡数は、3.9%減少して2万8101人でしたが、出生より死亡が多い自然減の構造は、依然として続いています。
自然減は、5732人で、71か月連続の人口減となりました。