韓国は、外来診療での抗生物質の処方量が、OECD=経済協力開発機構加盟国のなかでもっとも高い水準にあることがわかりました。
韓国保健福祉部は26日、OECDの「一目でわかる健康2025」にもとづいて韓国の医療の質の指標を分析した結果を発表しました。
それによりますと、韓国は、脳卒中治療の成果は、世界で最高水準であるのに対して、抗生物質の処方と精神保健の指標は、改善が必要な水準だということです。
おととし、韓国の外来診療での抗生物質の処方量は、人口1000人当たり25DDDで、ルーマニア、ギリシャと並んでOECD加盟国のなかでもっとも高い水準でした。
DDDは、成人の1日平均の処方量を示す国際単位で、1日平均1000人当たり25人分の抗生物質が処方されたことを意味します。
コロナ禍以降、呼吸器疾患が増え、処方量が再び増えたと分析されています。
急性期診療では、虚血性脳卒中の30日致死率が3.3%とOECD加盟国中、もっとも低くなっていましたが、急性心筋梗塞の致死率は8.4%で平均を上回りました。
糖尿病による入院率もOECD加盟国の平均より高い水準でした。
精神保健分野では、双極性障害患者の死亡率が一般人口の4.3倍、統合失調症患者は4.9倍と、いずれもOECD加盟国の平均を上回りました。
精神疾患患者の退院後1年以内の自殺率も、人口1000人当たり6.9人と、平均の2倍に上りました。