韓国国会は27日、最大野党「国民の力」の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)議員に対する逮捕同意案を賛成多数で可決しました。秋議員は、去年12月に尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が宣言した「非常戒厳」をめぐり、国会が戒厳解除の採決を行おうとした際、それを妨害した疑いが持たれています。
逮捕状は特別検察官が請求したもので、「複数の証拠から疑いが確認され、逃亡や証拠隠滅の恐れがある」と説明しています。
秋議員は当時、与党の院内代表として国会対応を統括する立場にあり、党内では実質的に「ナンバー2」とされていました。問題となっているのは、尹前大統領による「非常戒厳」宣言をめぐる一連の対応です。国会が戒厳解除の議決を進めようとするなか、当時の与党指導部がこれを妨害した疑いがあり、秋議員がどの程度関与していたのかが、特別検察による捜査の焦点となっています。
韓国では、国会議員は会期中に原則として逮捕されませんが、国会で同意案が可決されれば例外的に逮捕が可能になります。今回の採決は、「国民の力」の議員が退席する中、賛成172票、反対4票で可決されました。
秋議員は「不逮捕特権は放棄する」としながらも、「今回の捜査は『内乱』をでっち上げる政治的な攻撃だ」と強く反発しています。
裁判所は今後、逮捕状を発付するかどうかを審査し、来月初めにも判断が出る見通しです。
逮捕状が発付されれば、与党「共に民主党」は“内乱勢力”追求を強める可能性があり、「国民の力」には大きな打撃となりえます。一方、棄却された場合には、「与党の攻勢は行き過ぎだった」として、野党が反撃に転じるという見方も出ています。