メニューへ 本文へ
Go Top

経済

中国が輸出先を多角化 韓国など製造業国に懸念も

Write: 2025-11-28 11:29:41Update: 2025-11-28 11:52:16

中国が輸出先を多角化 韓国など製造業国に懸念も

Photo : YONHAP News

米中の関税をめぐる対立が続くなか、中国が輸出先の多角化を急速に進め、世界の製造業市場でむしろ存在感を高めているとの分析が出ています。韓国銀行は、こうした動きが韓国を含む製造業中心の国々にとって中長期的な負担になり得ると警告しました。
 
韓国銀行によりますと、アメリカの高関税措置を受けて、ことし4月の中国の対米輸出は26%減少しました。しかしその一方で、EU=ヨーロッパ連合、ASEAN=東南アジア諸国連合、アフリカ向けは12%増加していて、「中国からASEANを経由してアメリカへ」といった迂回輸出も増えているということです。
 
その結果、中国の対米輸出の割合は2018年のおよそ19%から、ことしは11%台に低下しました。一方、新興国向けの携帯電話やテレビなどの電子製品の輸出が増え、輸出先の分散が進んでいます。
 
ヨーロッパ中央銀行(ECB)は、こうした変化の背景として、アメリカの高関税という外的要因よりも、「中国の国内需要の減速」と「生産能力の過剰」という構造的要因がより大きいと指摘しています。特に、電気自動車、バッテリー、太陽光パネルといった分野では供給過剰が深刻だということです。
 
韓国銀行は、今後も新興国市場で低価格の中国製品の影響力がさらに強まる可能性が高いとして、韓国の輸出にも圧力がかかると懸念しています。また、AI=人工知能などの先端技術の導入が本格化すれば、韓国や日本、ドイツなど製造業中心の国々は、さらに厳しい競争環境に直面するとの見方を示しています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >