李在明(イ・ジェミョン)大統領は11日、旧統一教会からの金品授受疑惑が提起された田載秀(チョン・ジェス)海洋水産部長官が表明した辞意を、受け入れる方針を示しました。
田長官は、「共に民主党」の議員だったころ、旧統一教会側から金品を受け取ったという疑惑が浮上したことを受け、11日、長官を辞任する意向を表明しました。
田長官は、アメリカ出張から帰国したあと、「違法な金品の授受は断じてなかった」としたうえで、「公職者として堂々と調査に臨むため、辞意を表明する」と述べました。
この疑惑は、旧統一教会の幹部が去年8月、特別検察官に対し、「田長官に現金4000万ウォンと高級腕時計2個を渡した」と供述していたことが、最近になって明らかになり、浮上したものです。
供述した幹部は、旧統一教会の長年の悲願とされる「韓日海底トンネル」事業のために、当時、釜山(プサン)の選挙区を地盤としていた田長官に接触したと主張しています。
韓日海底トンネルは、釜山から対馬を経て九州まで、およそ200キロを海底鉄道で結ぶという構想です。
1980年代初めに旧統一教会の創始者、文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が提案して以来、旧統一教会が長年推進してきた代表的事業で、その過程で政治家へのロビー活動が続いてきたという疑惑が以前から持ち上がっていました。
田長官はこうした疑惑について「すべて虚偽の主張だ」と述べ、金品授受の疑惑を全面的に否定しています。
一方、鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官も11日、声明を出し、「旧統一教会の幹部と一度会ったことはあるが、金品を受け取ったという報道は事実ではない」として、疑惑を否定しました。