メニューへ 本文へ
Go Top

政治

韓国政府が半導体新戦略を発表 設計能力強化へ

Write: 2025-12-11 12:53:15Update: 2025-12-11 13:54:51

韓国政府が半導体新戦略を発表 設計能力強化へ

Photo : YONHAP News

韓国政府は、半導体をめぐる各国の主導権争いに対応するため、メモリーだけでなく、システムとして動作する半導体まで産業全体を育成する新たな戦略を発表しました。
 
柱となるのは、世界トップの製造競争力を維持しながら、設計企業を中心とした産業規模を現在の10倍に拡大することです。
 
韓国はメモリー半導体では世界最強とされていますが、スマートフォンや自動車、AI=人工知能機器に欠かせないシステム半導体の設計では相対的に弱い、というのが政府の認識です。
 
半導体の設計を専門とする企業は「ファブレス」と呼ばれ、ファッションブランドがデザインだけを行い、生産は外部工場に委託する仕組みに似ています。
 
政府は、こうした設計企業が生み出した技術を確実に製品化につなげるため、設計企業と完成品メーカーが開発初期から共同で参画する協力体制を整えるほか、国内の設計企業が自由に試験生産を行える専用ラインも設置します。
 
台湾の大手企業TSMCのように、設計・生産・需要企業が有機的につながる産業システムの構築を目指すものです。
 
また政府は、2047年までに700兆ウォンを投じて半導体工場を新たに10か所建設し、龍仁(ヨンイン)を中心に世界最大規模の生産拠点を形成する計画です。
 
さらに、AI=人工知能時代に重要度が高まっている、学習機能の演算を高速で処理する、いわば「AIの頭脳」であるNPUや、メモリーそのものが演算を行い、速度と電力効率を大幅に高めるメモリのPIMの開発も強化します。

加えて、EV=電気自動車や電力網などに使われる化合物半導体、複数のチップを一つにまとめて性能を最大化する先端パッケージング技術への投資も拡大します。

このほか政府は、地域への産業分散を図るため光州(クァンジュ)、釜山、龜尾(クミ)に半導体イノベーションベルトを造成し、企業が参加する半導体大学院大学を新たに設立して、毎年300人の専門人材を育成する方針です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >