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政治

世界遺産「佐渡島の金山」履行報告書 韓国政府「不十分」と指摘

Write: 2025-12-16 11:37:51Update: 2025-12-16 11:46:35

世界遺産「佐渡島の金山」履行報告書  韓国政府「不十分」と指摘

Photo : YONHAP News

韓国政府は、日本がユネスコ世界遺産委員会に提出した新潟県佐渡市の「佐渡島(さど)の金山」に関する勧告事項の履行報告書について、戦時中に佐渡鉱山へ動員された韓半島出身者の強制動員に関する記述が含まれていないとして、「不十分だ」と指摘しました。
 
韓国外交部によりますと、ユネスコ世界遺産委員会は15日、佐渡鉱山が世界文化遺産に登録されてから日本が初めて提出した履行報告書を公式ホームページで公開しました。
 
報告書では、佐渡鉱山の登録とあわせて、相川郷土博物館に設置した韓半島出身者に関する展示室や展示内容などが盛り込まれていますが、外交部の当局者は、「遺産の『全体の歴史』の核心である韓半島出身者の強制動員についての記述や説明がなく、内容が不十分だ」との認識を示しています。
 
外交部は15日、報道官論評を通じて、「今回の報告書は、世界遺産委員会の決定と日本政府自身の約束が誠実に履行されていないことを示している」と指摘したうえで、日本に対し、勧告事項を忠実に履行するよう求めていく方針を明らかにしました。
 
今回の報告書は、世界遺産委員会が昨年7月、佐渡の鉱山をユネスコ世界文化遺産に登録する際、日本側に示した8項目の勧告について、その履行状況を報告するよう求めたことを受けて提出されたものです。ユネスコの勧告のうち、韓国に関するものは、「遺産の全体の歴史を扱う説明・展示戦略および施設の整備」となっています。
 
これに先立ち、日本が遺産の対象時期を江戸時代に限定し、韓半島出身者の強制動員の歴史に十分に向き合っていないとの批判が提起されたことを受けて、韓国政府は「全体の歴史」を反映するよう強く求めてきました。
 
その結果、相川郷土博物館には韓半島出身者に関する展示室が設けられましたが、登録当初から強制性を示す表現が見られないとして、韓国内では批判の声が上がっていました。

韓国政府は、単に「労働の事実」に触れるだけでは、日本による植民地時代に韓半島出身者が「強制動員」された実態は明らかにならず、「全体の歴史」が反映されたとは言えないとの立場を示しています。

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