原子力推進潜水艦の建造に必要な韓米間の協定を協議するため、
魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長がアメリカを訪問しました。
今回の訪問では、米朝対話の再開や韓半島の緊張緩和策についても議論する予定です。
魏室長は16日、アメリカに入り、滞在中に原子力推進潜水艦建造に必要な別途協定の締結を進める方針を明らかにしました。
これは、韓米両国が貿易協定の詳細を盛り込んだ説明資料「ファクトシート」を発表してからおよそ1か月ぶりの訪米となります。
現行の韓米原子力協定では、核物質の軍事的利用が禁止されているため、原子力推進潜水艦の燃料を導入するには、追加の2国間合意が必要だと説明しました。
魏室長はオーストラリアの事例に触れ、
「オーストラリアはアメリカ原子力法第91条に基づく例外措置が適用され、そのために2国間での合意が必要だった」と述べました。
また、原子力推進潜水艦をめぐる韓米協議体の設置に向けた準備を進めているとしたうえで、今回の訪問を通じてアメリカ側の立場や制度的条件を把握したいとの考えを示しました。
このため、ルビオ国務長官や、原子力分野を担当するライト・エネルギー長官らと会談する予定です。
このほか、北韓の核問題や韓半島の緊張緩和も主要な議題として取り上げるとしました。
とくに当面は、米朝対話の糸口を開くことに重点を置くと強調しました。
最近の韓米同盟をめぐる前向きな雰囲気を背景に、
北韓との関係も着実に改善していく必要があるとの認識を示しました。