韓国外交部の朴潤柱(パク・ユンジュ)第1次官は18日、北京で中国外交部の馬朝旭副部長と、第11回韓中外務次官戦略対話を行いました。今回の会合は、去年7月以来、およそ1年ぶりに開かれ、李在明(イ・ジェミョン)政権発足後、初めてとなります。
韓中外務次官戦略対話は、両国の外交・安全保障、経済に関する主な懸案を包括的に調整する中核的なハイレベル協議で、今回の会合では、首脳外交の成果をどのように実行に移すかが協議されました。
韓国外交部によりますと、両国は先月行われた首脳会談を通じて、「戦略的パートナーシップ関係」が全面的に回復されたと評価し、合意事項を着実に履行していくことで一致しました。
特に、ハイレベル交流を拡大するとともに、文化交流を活性化し、両国国民の心理的な距離や認識の隔たりを縮めることについて意見が交わされました。
また、国境を越えた犯罪への対応など、国民生活に直結する分野での協力を強化することでも合意しました。
このほか、韓半島西の海、西海(ソヘ)をめぐる問題など、敏感な懸案についても意見交換が行われました。
韓国と中国のEEZ=排他的経済水域が重なる西海上の暫定水域(PMZ)付近に、中国が構造物を無断で設置したことをめぐり、韓国政府は懸念を伝え、中国側はこれを重く受け止め、代替案を示したとされていますが、詳しい内容は明らかにされていません。
さらに、朴次官は、北韓との対話再開に向けた環境整備において中国の協力を求め、中国側は、韓半島の平和と安定に向けて建設的な役割を引き続き果たしていくと表明しました。
今回の会合では、李大統領の中国訪問についても話し合われたものとみられます。