韓国でこの冬、寒さの影響による低体温症で死亡したケースが、初めて確認されました。保健当局は、高齢者を中心に、冬場の健康管理に注意を呼びかけています。
疾病管理庁が22日に公表した救急外来の監視データによりますと、今月1日から20日までに、寒さによる健康被害で医療機関を受診した人は、死亡した1人を含めて66人でした。
死亡したのは80代の女性で、今月18日、韓国南西部の全羅南道(チョンラナムド)長城(チャンソン)で、気温の低下などが原因とみられる低体温症により亡くなったということです。
受診した人の内訳では、低体温症が62人と9割以上を占めています。また、65歳以上の高齢者が44人と、全体のおよそ3分の2に上っています。
寒さによる健康被害が起きた時間帯は、午前6時から9時が最も多く、次いで夕方から夜にかけてとなっています。発生場所は、住宅の周辺や道路沿いなど、屋外が大半でした。
疾病管理庁は、去年の同じ時期と比べると患者数はやや減っているとしたうえで、今後は風が強まり、体感温度が実際の気温より大きく下がるおそれがあるとしています。そのうえで、特に高齢者に対し、寒い時間帯の外出を控え、防寒対策を徹底するなど、気温の変化に注意するよう呼びかけています。