韓国大統領室の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長が22日、日本を訪問しました。来月予定されている韓日首脳会談を前に、議題の調整を行うのが目的とみられています。
大統領室は21日、魏室長が、アメリカとカナダでの日程を終えたあと、いったん帰国せず、そのまま日本に立ち寄る予定だと明らかにしています。
日本では、茂木外務大臣らと会談し、韓日関係のほか、韓日米3か国の連携強化について意見を交わす見通しです。また、韓日両政府が来月中旬、奈良県で首脳会談を行う方向で調整を進めていることから、その際に取り上げる議題についても協議するとみられています。
魏室長は今月16日からアメリカを訪問し、ワシントンで、ルビオ国務長官など国家安全保障を担当する高官や、エネルギー分野の関係閣僚らと会談しました。この中で、韓国が目指す原子力推進潜水艦の建造や、ウラン濃縮、使用済み核燃料の再処理をめぐり、来年以降、本格的な協議を進めることで一致したとされています。
さらに魏室長はカナダも訪問しています。今回のカナダ訪問は、最大12隻のディーゼル潜水艦を導入する、カナダ海軍の新型潜水艦導入事業をめぐり、韓国の防衛産業各社による企業連合の受注活動を後押しする狙いがあるとみられます。この事業では、韓国とドイツが受注を競っています。