韓国国会でこのほど成立した、虚偽やねつ造された情報を故意に流した場合に、懲罰的損害賠償を科すことを可能にする改正情報通信網法について、アメリカ国務省が、公式に懸念を表明しました。
アメリカ国務省は現地時間の12月31日、この改正法がアメリカを拠点とするオンラインプラットフォーム企業の事業に悪影響を及ぼし、表現の自由を制限する恐れがあるとして、重大な懸念を持っていると明らかにしました。
また、韓国がデジタルサービス分野で不必要な障壁を設けるべきではないと強調しました。
アメリカが問題視している改正法は、オンライン上で暴力や差別をあおる情報や、虚偽やねつ造された情報の拡散を防ぐことを目的とした法律です。
改正法では、こうした情報を流した場合、利用者数の多い大規模オンラインプラットフォーム事業者に対し、該当するコンテンツを速やかに削除または遮断する法的責任を課す内容が盛り込まれています。
この改正法は、ディープフェイクなどの虚偽情報による社会的被害が拡大しているという問題意識から、EU=ヨーロッパ連合のデジタルサービス法を参考にして作成されました。アメリカはこのEUのデジタルサービス法についても強い不満を表しています。
韓国の改正法は、特定の企業を対象としたものではありませんが、大規模プラットフォーム事業者のコンテンツ管理責任を強化する仕組みとなっているため、グーグルやメタなどのアメリカ企業も直接的な影響を受ける可能性があるとして、アメリカ側が敏感に反応しています。
この改正法は来年7月に施行される予定ですが、アメリカの経済界からの問題提起が続いた場合、韓国のデジタル規制が、韓米間の外交や通商をめぐる懸案に発展する可能性も指摘されています。