韓国の情報機関、国家情報院は、去年のサイバー脅威の特徴と、ことしに想定される5つの主なサイバー脅威を発表しました。
国家情報院が8日、発表したところによりますと、去年は、国家の関与が疑われるハッカー集団や国際的な犯罪組織の活動が拡大し、民間の被害が目立って増加したということです。
攻撃は、プラットフォーム、通信、金融、行政など、国民生活に直結する中核インフラを中心に発生し、企業を標的としたランサムウェア攻撃も相次ぎました。
また、北韓のハッカー集団が、防衛産業、IT、保健分野の産業技術を盗み出し、海外の暗号資産取引所へのハッキングを通じて、およそ2兆2000億ウォン規模の暗号資産を奪取したと把握しています。
これらは、軍事攻撃というより、外貨確保や技術窃取を目的とした犯罪行為で、日本やアメリカ、ヨーロッパの企業も同じような脅威にさらされていることから、国際的な警戒が必要だと指摘しました。
国家情報院は、こうした流れを踏まえ、ことしの5大サイバー脅威として、▲国家間の能力誇示の手段として利用されるサイバー攻撃の増加、▲先端技術の競争で技術窃取を狙った無差別攻撃、▲通信・金融など中核インフラを同時に狙う複合攻撃、▲AI=人工知能を活用して自動化・高度化するハッキング、▲国家と犯罪組織が緩やかに結びつくハッキング構造の拡散を挙げました。
国家情報院は、「サイバー脅威は特定の企業の問題にとどまらず、国家安全保障と国民の暮らしを直接脅かす水準に達している」として、政府全体での対応強化を強調しました。