アメリカのトランプ政権は、中国に依存してきたレアアースなどの重要鉱物の供給網を強化するため、韓国をはじめとする主要な同盟国の結集を図っています。
韓国企画財政部によりますと、具潤哲(ク・ユンチョル)副首相兼企画財政部長官は、アメリカのベッセント財務長官の招集を受けて、現地時間の12日、ワシントンで開かれたG7=主要7か国の重要鉱物に関する財務相会合に出席しました。
会合には、G7の加盟国であるアメリカ、日本、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリアに加え、韓国、インド、オーストラリア、EU=ヨーロッパ連合、メキシコの財務長官も参加しました。参加国は、世界の重要鉱物需要のおよそ60%を占める消費国です。
会合では、中国がレアアースの供給で主導権を握るなか、重要鉱物の供給問題が喫緊の課題だという認識を共有し、対応策が議論され、重要鉱物の供給網が抱えるぜい弱性を早急に克服する必要があるという認識で一致しました。
とくにベッセント長官は、各国に対し、中国との経済的な切り離しを目指す「デカップリング」ではなく、関係を維持しながら中国への依存を減らすことでリスクの低減を図る「ディリスキング」を進め、供給網の回復力を高めるべきだと強調し、協力の強化を呼びかけました。
アメリカがこの会合を主導した背景には、中国が重要鉱物の供給網を掌握していることへの警戒感があります。
中国は、ガリウムや黒鉛、レアアースなど、自国が生産を主導する重要鉱物を中心に、欧米諸国向けの輸出規制を拡大しています。とくにレアアースは、スマートフォンから電気自動車まで、ハイテク産業に欠かせない資源で、技術覇権をめぐる競争においても極めて重要です。中国は、世界のレアアースの採掘の70%、加工の90%を担っています。
トランプ政権は、中国を関税で押さえ込もうとしましたが、中国がレアアースを「武器」にしたことで逆に影響を受け、「休戦」を宣言して貿易交渉を続けています。
そのうえで、自国の供給網の育成を進めつつ、短期間での自立は難しいと判断して、アメリカに友好的な国々との協力を進めています。