李在明(イ・ジェミョン)大統領は新年の記者会見で、韓日関係をめぐり、歴史問題の重要性を認めつつも、いまは経済協力に外交力を集中させる方針を示し、実用外交の姿勢を強調しました。
李大統領は21日、青瓦台の迎賓館で新年の記者会見を開き、「独島(トクト)、慰安婦、強制徴用の問題はいずれも重要だ。これを前面に掲げて日本と対立すれば、韓国国内の世論の結集には役立つかもしれない」と述べました。しかし、「私はこれ以上、選挙を戦う立場ではない」として、「目先の政治的な損得よりは、国益と国民生活を考えて判断する」と強調しました。
また、李大統領は、「外交は一方的に進められるものではない」として、過去の歴史問題について、日本が受け入れられる範囲で問題を一つずつ解決していく段階的なアプローチが必要だと説明しました。
さらに、「歴史問題を放棄することはない」としながらも、「両国が協力できる経済や交流を最大限に拡大することが、いまの最優先課題だ」と述べました。
一方、北韓の核問題をめぐっては、「非核化がもっとも理想的だが、北韓が自ら核を手放すだろうか」と問い返したうえで、「もっとも現実的なのは、第一段階として一定の見返りを与えつつ、核開発を停止させる交渉を行うことだ。核物質の生産やICBM=大陸間弾道ミサイルの開発の停止といった段階的措置も、意味のある前進になり得る」としました。
また、南北関係の改善については、「いまは統一どころか、戦争が起きなければ幸いな状況だ。統一をやや先送りしてでも、平和的共存が可能な環境をつくりたい」と述べました。
その具体策として、米朝対話の早期再開に向けて韓国が「ペースメーカー」の役割を果たすとともに、南北間の偶発的な衝突を防ぎ、政治的・軍事的信頼を構築するため、軍事境界線付近で敵対行為をしないことで2018年に南北間で合意した「9.19軍事合意」の復元を進めていく考えを示しました。