保守系最大野党「国民の力」は、韓東勲(ハン・ドンフン)前代表に対する除名処分を最終的に確定しました。6月3日の地方選挙までおよそ4か月となるなか、最高水準の懲戒が下されたことで、党内の派閥対立はさらに激しくなるとみられます。
韓前代表は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の最側近として尹政権当時、法務部長官を務めましたが、その後、党の運営や尹前大統領の弾劾をめぐる立場の違いなどから、尹前大統領側と対立してきました。
「国民の力」の指導部は、29日午前に最高委員会を開き、党の中央倫理委員会が議決した韓前代表の除名決定を、原案どおり確定しました。
倫理委員会は、韓前代表の家族が去年9月から11月にかけて、党員掲示板に尹前大統領夫妻を中傷する投稿を集中的に行い、党の名誉と利益に重大な損害を与えたと判断しました。ただ、韓前代表に近い議員や支持者を中心に反発が続いたことから、党指導部は党則に基づいて再審の機会を与えましたが、韓前代表は申請しませんでした。
この日の最高委員会の採決には、議決権を持つ9人が出席し、韓前代表に近いとされる禹在俊(ウ・ジェジュン)議員のみが反対を表明するなか、賛成8人で除名が確定しました。禹議員は、「今回の除名決定は尹前大統領の弾劾に賛成したことへの報復と受け取られかねない」として、「党の将来や選挙に資するのか疑問だ」と述べました。
党指導部は、韓前代表の除名をめぐる問題に区切りをつけ、選挙態勢に移る方針を示していますが、党内外からは、今回の決定が中道層離れを招くのではないかという懸念も出ています。