朝鮮時代の首都、漢陽(ハニャン)を防衛していた3つの城郭が、ユネスコ世界遺産登録に挑戦します。
国家遺産庁は、ソウル市や京畿道(キョンギド)、高陽(コヤン)市などの自治体とともに、「漢陽の首都城郭」を世界遺産に登録するための申請書を、ユネスコに最終提出したと発表しました。
漢陽は現在のソウルにあたり、朝鮮王朝およそ500年にわたる首都でした。
「漢陽の首都城郭」は、都心を囲む漢陽都城(ハニャンドソン)と、戦争など非常時に備えた外郭山城の北漢山城(プッカンサンソン)、さらに都心から外郭山城へ避難するために築かれた連結式城郭の蕩春台城(タンチュンデソン)で構成されています。
機能の異なる3つの城郭を、一つの防衛体系として有機的に結びつけている点が特徴です。
ユネスコの予備評価では、18世紀の首都防衛戦略と、緊急時に首都の全人口を安全に避難させ、長期戦に備える構造を実現した点が評価されました。
特に、山の地形に沿って谷を抱き込むように築かれる「包谷式」と呼ばれる北東アジアの城郭の伝統を継承しつつ、独自に発展させた点が高く評価され、文明や時代の証拠を示すという登録基準を満たすと判断されました。
漢陽都城は過去に単独での登録を目指しましたが実現せず、今回は3つの城郭をまとめた統合登録として再挑戦します。
ユネスコの諮問機関、ICOMOS=国際記念物遺跡会議がことし3月から審査を行い、最終的な登録の可否は来年の世界遺産委員会で決まる予定です。