李在明(イ・ジェミョン)大統領は、住宅価格の上昇を抑えるため、複数の住宅を持つ人に早期の売却を促す姿勢を強めています。投機的な需要を抑制する狙いがあるとみられます。
李大統領は2日、SNSへの投稿で「税制上の優遇があるうちに複数の住宅を所有する状態を解消すべきだ」と呼びかけました。
李在明政権は現在、複数の住宅を持つ人が住宅を売ったときにかかる譲渡所得税の加算を一時的に猶予しています。この制度は、価格上昇が顕著なソウルなどの「調整対象地域」で、住宅2戸を所有する場合は基本税率に20ポイント、3戸以上では30ポイントの税率が上乗せされる仕組みで、猶予はことし5月9日までとなっています。
韓国では首都圏を中心に住宅価格の上昇が続いており、最近、ソウル市内のマンションの平均価格はおよそ15億ウォン(日本円で1億6000万円)を超えています。不動産価格上昇の背景には、値上がりを見込んだ投資目的の住宅取得が活発化していることがあると指摘されています。
こうしたことから、現政権は発足以降、住宅ローン規制の強化や首都圏に対する不動産取引の規制、住宅の供給拡大策などを打ち出してきました。しかし、こうした政策を相次いで発表したにも関わらず、価格上昇が続いていることから、譲渡所得税の加算猶予を延長しない方針を示したものです。
李大統領は「住宅価格の安定は、必ず実現する」と述べ、「今回が低い税負担で住宅を売却できる最後の機会だ」と強調しました。
これについて、大統領府・青瓦台の関係者は、「投機的な動きを抑えるための強いメッセージだ」と説明しています。