韓国国防部が、北韓との軍事境界線を挟む非武装地帯について共同管理とする案を、アメリカ側に提案したことが明らかになり、非武装地帯をめぐる管轄権の問題が、韓米間の主要な懸案として浮上しています。
非武装地帯の軍事境界線南側は韓国の領土ですが、1953年の休戦協定に基づき、国連軍司令部が管理権限を行使してきました。
今回、韓国国防部がアメリカ側に提案したのは、軍事境界線を基準に南へ2キロまでの韓国側の非武装地帯内に設置された鉄柵より北側は引き続き国連軍司令部が管轄し、鉄柵より南側は韓国軍が管轄するようにするという案です。
本来、鉄柵は軍事境界線から南へ2キロの地点を結んだ南方限界線に設置されることになっていますが、北韓に対する監視や警戒任務を円滑に行うため、一部の地域ではこれより北側に設置されていて、この区間には韓国軍の部隊が常時駐留しています。この鉄柵より南側の区域の面積は、全体のおよそ30%に上ります。
国防部は、こうした現実を踏まえ、管轄権を目的ではなく地域を基準に分ける折衷案だと説明しています。
この案が受け入れられれば、非武装地帯(DMZ)に造成された散策路「DMZ平和の道」の一部区間が、再び開放される可能性もあります。
仁川(インチョン)江華(カンファ)から江原道(カンウォンド)の高城(コソン)まで続く「DMZ平和の道」は、2019年4月に開放されましたが、全11区間のうち、非武装地帯の内部にある高城(コソン)、鉄原(チョロン)、坡州(パジュ)の3区間は、おととし、安保情勢を理由に開放が中止されました。
アメリカの国防当局と国連軍司令部は、現時点で公式な立場を明らかにしていません。