去年、韓国で救急車で病院に搬送された患者のうち、救急処置を必要とした重症患者は14%にとどまったことがわかりました。
消防庁によりますと、2024年の救急車の出動件数はおよそ332万4000件でした。このうち、患者の状態が良好な場合や、救急現場に患者がいなかったため医療機関へ搬送せずに現場での活動を終了した「不搬送」の割合は、およそ120万7000件で全体の36%を占めました。「不搬送」の割合は、2019年の28%から着実に増加しています。
一方、病院に搬送された患者のなかでも、救急処置を必要とした救急患者は14.7%にとどまりました。
救急車は、心筋梗塞や脳卒中、重度外傷患者などの救急患者のための一次救命手段であるにもかかわらず、軽いけがの治療や定期外来受診のために安易に救急車を呼ぶケースが増えています。
消防庁の関係者は、「通報の段階では緊急性の有無を判断するのが難しく、ひとまず出動せざるを得ない仕組みが問題になっている」と指摘しました。
また、緊急性のない通報が重なれば、重症患者への対応が10分以上遅れる可能性があるとの懸念も出ています。
専門家らは、緊急性の低い利用に対して一定の負担金を課すなど、制度の見直しや、市民に対して「救急車は命を救うための限られた医療資源である」という認識を広める取り組みが必要だと指摘しています。