韓国駐留アメリカ軍が最近、韓半島西の海、西海(ソヘ)で実施した空中訓練をめぐって、韓国政府に遺憾の意を伝えていたことが分かりました。ただ、訓練そのものについて謝罪したものではないと強調しました。
韓国駐留アメリカ軍は24日、ブランソン司令官が安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官と電話会談を行ったと明らかにしました。
それによりますと、ブランソン司令官は会談で、訓練について韓国側に事前に通知していたと説明したうえで、韓国の国防部と合同参謀本部が適時に報告を受けられなかった状況については遺憾の意を示したと伝えました。
韓国駐留アメリカ軍は今月18日から2日間、京畿道(キョンギド)烏山(オサン)市にある基地で、戦闘機「F16」を100回以上出撃させ、西海と東シナ海の中国の防空識別圏付近で空中訓練を実施しました。これに対し、中国の戦闘機が対応のため出撃し、一時、緊張が高まりました。
この問題をめぐって安長官は、韓半島周辺で軍事的緊張を高めかねない訓練が、韓米で十分に共有されなかったとして抗議しましたが、韓国駐留アメリカ軍は、「定例訓練は態勢維持のためのものであり、これについて謝罪することはない」と述べ、双方の認識の違いが浮き彫りとなっています。
また、ブランソン司令官は最近、韓国軍の合同参謀本部議長との電話会談で、韓国政府が推進している北韓との南北軍事合意の一部復元をめぐり、態勢維持に影響を及ぼすおそれがあるとの懸念を伝えたとされています。
2018年に締結された南北軍事合意は、軍事境界線付近での敵対行為を禁止することなどを柱としています。
今回の事案は、西海と東シナ海をめぐる域内の緊張に、韓米間の意思疎通をめぐる問題が重なり、北東アジアの安全保障環境に波紋を広げています。