南極にある韓国の世宗科学基地で6日と7日に、第16次越冬隊員24人の帰国を見送った第17次隊員の3人が行方不明になり、翌日捜索に出かけた5人も連絡が途絶えましたが、その後、捜索に出かけた5人の隊員のうち、1人が死亡し、4人は救助されたことが分かりました。また残り3人は一時連絡がありましたがその後の消息がまだ分かっていません。このうち、韓国時間7日の夜10時半頃、ロシア救助隊によって救助された4人が8日午前5時半に、チリ空軍ヘリコプターで世宗基地に無事帰還しました。
亡くなったチェンジェキュさん(26)の遺体は、現在、チリ基地内にある病院に安置されているということです。また最初に行方不明になった3人の隊員は、その後、無線で陸地に下り安全だと基地に伝えてきて、その後もときおり信号がありましたが現在は連絡できないということです。このためロシアなどの付近に基地をもつ国が捜索を続けているということです。南極はこの時期、氷点下3度前後だということです。
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(12/8)
南極の世宗科学基地に派遣されている韓国の越冬隊員8人が6日と7日に、同僚の研究員ら24人の帰国を見送った後、基地に戻る途中、気象悪化に見舞われてボートが転覆または行方不明となる事故が起きたと、国務総理室が8日夕方、明らかにしました。それによりますと、8人とは連絡ができず、生死の確認ができない状態であり、ロシアとチリなど近くにある外国の基地に支援を要請しています。遭難したのは、副隊長のカン・チョンウンさん(39)ら8人です。 国務総理室によりますと、このボートは、世宗1号と、世宗2号で南極世宗基地に派遣された隊員24人を帰国させるため6日午後、アルゼンチン南端のホーン岬よりさらに南の南緯62度13分、西経58度47分の「キングジョージ島」にある世宗基地を出発し、飛行機の離着陸が可能なチリ基地に行って24人を送り、世宗基地に戻り始めました。しかし、2隻のうちの3人が乗った世宗2号は、午後5時半、風が強く帰還できないため近くの中国基地に向かうという連絡を最後に交信が途絶えました。このため基地は、このボートの捜索と救助のため翌7日午後、5人の救助隊員を残った世宗1号で付近に派遣しましたが、1時間半後、気象悪化でボートが転覆したという最後の交信を残して連絡が途切れました。このため韓国政府は、ロシア、チリなど付近の外国観測基地に救助を依頼していますが、気象条件が悪く、出動したかどうか確認されていません。8人は、新しい越冬隊員として他の7人とともに、先月から南極入りしていました。南極の世宗科学基地は、南極大陸と、周辺海域の鉱物、生物の資源開発のため88年2月17日に開設された研究基地で、毎年15人が越冬しています。