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社会

延命治療中止の患者 9か月間で2万人超

Write: 2018-10-11 10:38:06

延命治療中止の患者 9か月間で2万人超

延命医療決定法がことし2月施行されて以降、回復の見込みのない重病の患者が自らの意思で過剰な医療行為を拒み、自然な死を迎える「尊厳死」を選択する人が急激に増え、2万人を超えたことがわかりました。
尊厳死については、生命倫理に反するなどの理由で賛否両論が起きていましたが、人間としての尊厳を保って死に臨むことが重要だという考え方から、患者の意思表示がある場合に限って尊厳死を認める「延命医療決定法」が今年2月から施行されました。
施行から9か月余りで、家族2人以上の合意により延命治療を中止した患者は1万4000人、本人の意思によって治療を中止した患者は7000人と、合わせて2万人を超えました。
「延命治療計画書」に署名した人も、6万人に上っています。
「延命治療計画書」は、回復の見込みのない状態に陥った際、心肺蘇生を行うこと、人工呼吸器を装着すること、血液の透析を行うこと、抗がん剤を投与することの4つの延命治療を受けないとする意思をあらかじめ表示した1枚の書類で、19歳以上の成人が、専門家との相談を経て、作成できます。
このように関心が高まっていますが、延命治療の中止の可否を決める医療機関 倫理委員会を設置している病院は、依然として数少ない状況です。
「延命治療計画書」に署名しても、実際の履行のためには、倫理委員会が設置された病院で、回復の見込みがなく、死期が近づいているという判断を受けなければなりませんが、倫理委員会が設置された病院は、
大学病院を除くと1%にとどまっています。
また、医療現場からは、家族のいない患者は、延命治療を中止する手立てがないため改善する必要があるという声が出ています。

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