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政治

元徴用工訴訟遅らせた容疑 前大法院長を逮捕

Write: 2019-01-24 13:49:34Update: 2019-01-24 18:39:20

Photo : YONHAP News

韓国の元徴用工が日本企業を相手取って起こした損害賠償請求訴訟をめぐり、日本の最高裁にあたる韓国大法院が韓日関係悪化を懸念する朴槿恵前政権の意向に沿い、判決を先送りしたとされる疑惑で、梁承泰(ヤン・スンテ)前大法院長が24日、職権乱用の疑いで逮捕されました。
ソウル中央地方裁判所は24日未明、「捜査経過と重要関係者との関係に照らし、証拠隠滅の恐れがある」として、検察が今月18日に請求していた逮捕状の発行を認めました。
最高裁長官にあたる大法院長を経験した人が犯罪容疑で逮捕されるのは初めてです。
容疑は、元徴用工訴訟への介入など40以上に及び、検察は、梁容疑者が任期中に、上告裁判所の設置などを目的に朴前政権と裏取引をし、元徴用工の損害賠償請求訴訟に不正に介入し、朴前政権に批判的な判事を査察するなどしたとして、職権乱用容疑でこの7か月間、捜査を続けてきました。
梁容疑者は、元徴用工訴訟の日本企業側の訴訟代理人を務めた「キム&チャン法律事務所」の所属弁護士に裁判の情報を流した事実が明らかになっていますが、KBSの取材によりますと、韓日・日韓賢人会議の会員らが2015年3月、 東京で安倍首相と面談する前に、日本側の要人と会って、元徴用工裁判の早急な解決や慰安婦問題などについて議論したということです。
この会合を主導した人物は、柳明桓(ユ・ミョンファン)元外交通商部長官で、柳元長官は当時、「キム&チャン法律事務所」の顧問でした。
その後、同じ年の6月にソウルで開かれた会合で、森元首相が、朴前大統領に対して、元徴用工裁判の問題に関する政治的な解決を求め、朴前大統領は、国の品格が損なわれるとして意見書を提出するよう外交部に指示したということです。
韓国政府が当時、「三権分立にもとづき、政府は司法府の判決に介入できない」とする原則を明確に示し、日本の要求に応じていなかったら、事態がここまで悪化することはなかったとも言われています。
検察は、最長で20日間の拘留期間中に、梁前大法院長に対する取り調べを行って起訴する方針で、この間およそ8か月にわたる捜査を終えることになります。

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