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政治

米朝非核化交渉の変化要因 米大統領の弾劾や北韓の制裁緩和要求

Write: 2019-09-25 16:15:57Update: 2019-09-26 09:35:40

米朝非核化交渉の変化要因 米大統領の弾劾や北韓の制裁緩和要求

Photo : KBS News

北韓の非核化に向けた米朝の実務交渉を控えているなか、アメリカ議会下院が、トランプ大統領の弾劾に向けた調査を始めると発表し、予想外の妨げ要因が浮上しました。
民主党が多数を占める下院はトランプ大統領が国連総会に出席するためワシントンを離れていた現地時間の24日、下院でのトランプ大統領の弾劾訴追に向けた審議を開始すると正式に発表しました。
来年の大統領選で再選を目指すトランプ氏がウクライナのゼレンスキー大統領に、民主党有力候補バイデン前副大統領をめぐる醜聞を探すよう圧力をかけたとの新たな疑惑が浮上したためです。
ことの重大性を考えると、トランプ大統領は北韓との非核化交渉などの対外懸案より、国内の懸案に注力することが予想されます。
その一方で、再選を目指すトランプ大統領としては、成果のアピールも重要であるため、対北韓外交のスピードを落とさないとする見方も出ています。
このほかに、実務交渉の再開を前に、北韓が再び掲げた「制裁緩和または解除」も妨げ要因となっています。
ハノイでの2回目の米朝首脳会談が物別れに終わった決定的な理由は、寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄の見返りに北韓が国連安全保障理事会の北韓制裁決議の解除を求めたことでした。
会談が物別れに終わって以降、「北韓は制裁解除にこれ以上こだわらない」として、非核化の見返りを事実上、体制の安全保障だけにしていました。
しかし、米朝対話再開のムードが盛り上がった今月16日、北韓は、体制保障とともに制裁解除を非核化の前提条件として再び掲げました。
時間の余裕がないということも足かせとなります。
金委員長はことし4月の最高人民会議での演説で、「年末まで待つ」という立場を示しています。
トランプ大統領としても、来年11月に行われる大統領選挙で勝利するためには、なるべく早く米朝交渉での成果を出したいはずです。
金委員長が示した期限までに交渉が進まない場合、北韓は核実験や長距離弾道ミサイルの発射実験を再開するなど最悪のシナリオとなる「新たな道」に踏み込む可能性があります。
外交安保を担当する文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特別補佐官は現地時間の23日、アメリカのインターネットメディア「VOX」とのインタビューで、米朝が合意する可能性が高いとしながらも、「年内の妥結に失敗すれば、韓半島はおととしの状況、またはそれよりも悪い状況に後戻りする可能性もある」という見方を示しました。

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