北韓による大韓航空旅客機のハイジャック事件から50年を迎えた11日、北韓から帰還できずにいる被害者の家族らでつくる「拉致被害家族会」が大統領府青瓦台の前で被害者の送還を訴えました。
この事件は、1969年12月11日に大韓航空の旅客機が北韓の工作員によりハイジャックされた事件で、当時、旅客機に乗っていた乗客・乗員50人のうち39人は翌年の2月に送還されましたが、残り11人は未だに戻っておらず、安否も確認できていません。
拉致被害者家族会の代表を務めるファン・インチョルさんは「ハイジャック事件は、過去の事件ではなく、今、解決しなければならない重大な人道問題だ。国際社会の正義と原則に基づいて、ハイジャック事件の被害者の送還を要求する」と述べました。
また、ファンさんは韓国政府や社会がこの問題に冷淡であり、家族に忘れることを強要していると批判し「なぜ私たち家族に忘れるよう強要するのか。ハイジャック事件を忘れてはならない」と訴えました。