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サイエンス

韓国極地研究所 雪氷藻類を活用して寒さに強い植物を開発

Write: 2019-12-18 14:24:28

韓国極地研究所 雪氷藻類を活用して寒さに強い植物を開発

Photo : YONHAP News

韓国極地研究所は、雪や氷に閉ざされた極限の環境でも生息できる藻類の遺伝子を用いて、寒さに強い植物を誕生させるのに成功しました。
韓国極地研究所によりますと、雪や氷の環境でも生息できる微細な藻の一種クロロモナスが、氷の結晶の成長を抑える凍らないタンパク質=不凍タンパク質(IBP)を持つことを確認し、このクロロモナスの遺伝子解析を行い、一定温度以下でだけ働く29の遺伝子を特定したということです。
この凍らないタンパク質は、氷の結晶の成長を抑える効果が通常のたんぱく質より5倍以上高いということです。
「シロイヌナズナ」にこの不凍タンパク質の遺伝子を組み込んだところ、低温への適応という経過を経ずに、冷害に強い特性を見せました。
今回の研究は、海洋水産部の「極地遺伝体に関するプロジェクト」の一環として行われたもので、雪や氷の環境で生息する微細な藻類のタンパク質の遺伝子を用いて植物の形質を改善させた初めての事例です。
韓国極地研究所の関係者は、「極限環境で生息する生命体の生存戦略、凍らない不凍タンパク質の構造的特徴や機能が解明されたことで、今後、幹細胞や受精卵の長期保存、農作物の冷害予防など関連産業での活用が期待される」と話しています。
研究結果は、国際学術誌「Plant and Cell Physiology」の最新号に掲載されました。

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