韓国で医師不足や医師の地域偏在が指摘されていることを受け、韓国政府は、2030年までに、医学部の定員を4000人増やす計画を発表しました。
政府は、来年から10年間、現在3058人である、医学部の定員を、1年に400人ずつ増やし、将来、計4000人の医師を新たに確保する計画です。
内訳をみますと、地域医師を3000人、特殊分野の医師を500人、応用分野の研究員を500人増やします。地域医師は、医師の地域偏在を解消するためのもので、医学部は「地域医師制入試枠」を設け、新入生を募集し、この入試枠で入学した医学部生は、卒業後、該当する地域で、一定期間勤務することが義務付けられます。
韓国の人口1000人当たり医師数は、2.4人で、OECD=経済開発協力機構の平均3.4人を下回るなど、全国的に医師が不足していて、医師が首都圏や総合病院に集中して医師の地域偏在も問題となっています。
一方、医師で作る団体は、教育の質の低下を懸念し、定員拡大に強く反対していて、対立が予想されます。