新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなか、一部では、政府の感染対策「社会的距離の確保措置」のレベルを最も高い第３段階に引き上げるべきだとする声が出ていますが、政府は、社会的・経済的被害が予想されるため、第３段階への引き上げには、社会的コンセンサスが必要だという認識を示しました。 
中央事故収拾本部の尹泰皓（ユン・テホ）防疫総括班長は15日の記者会見で、「社会的距離の確保措置」のレベルを第3段階に引き上げることを検討しているかという質問に対し、「第3段階への引き上げで効果を得るには、社会の結束力が重要であり、長期間維持することは困難であるため、社会的コンセンサスを十分に得る必要がある」と答えました。
同じく中央事故収拾本部のソン・ヨンレ戦略企画班長は、会見で、「第３段階へ引き上げれば社会的、経済的被害が大きくなり、特に自営業者への被害が大きいため、引き上げの是非や時期、方法は、社会の同意を得ることが必要だ」との考えを示したうえで、防疫当局内部では、第3段階への引き上げはまだ議論されていないと説明しました。
政府は、今月８日、首都圏における「社会的距離の確保」のレベルを上から２番目の2.5段階に引き上げましたが、依然として感染拡大を勢いは収まっておらず、一部では、「社会的距離の確保」をもっとも高い第３段階に引き上げることを検討すべきだとする声が出ている一方、自営業者からは、景気が一段と厳しくなるという不安の声も出ています。