東京電力が先月、福島第1原発でたまり続けるトリチウムを含む処理水を海に放出するとする「実施計画」を、原子力規制委員会に申請したことをめぐって、日本政府が韓国に対して説明する実務ブリーフィングが19日、行われました。
ブリーフィングは19日午後、テレビ会議形式で行われ、韓国からは国務調整室、外交部、原子力安全委員会、科学技術情報通信部、海洋水産部の課長クラスの実務者が、日本からは外務省、資源エネルギー庁、東京電力の実務者がそれぞれ出席しました。
ブリーフィングでは、東京電力が先月、原子力規制委員会に申請した、処理水を海に放出する設備の設計や手順をまとめた「実施計画」について日本側が説明し、韓国側の質問に日本側が回答しました。
韓国政府は、実施計画について、韓国原子力安全技術院の検討を踏まえて技術的な疑問点を質すとしたほか、技術的な問題をさらに洗い出すための資料の提出を日本側に求めました。
政府は、日本が十分な協議なしに汚染処理水の海洋放出の手続きを強行しているとして懸念を表明し、処理水の処分計画全般について、両国間で十分かつ実質的な議論を行う必要があると強調しました。