韓国軍は、長距離地対空ミサイル「L-SAM」の初の迎撃テストに成功しました。
軍当局が21日に発表したところによりますと、国防科学研究所(ADD)は最近、L-SAMで標的ミサイルに対する迎撃テストを非公開で行い、成功しました。L-SAMは、韓国のミサイル防御システム(KAMD)の中核となる兵器です。
今回のテストでは、弾道弾迎撃ミサイル(ABM)と 対航空機ミサイル(AAM)の2種類のミサイルが発射され、軍の上層部も参観したということです。
ことし2月の初期テストでは、標的なしにあらかじめ設定された軌道に沿って飛行する試験を行い、成功しました。今回、行われた迎撃は第2段階のテストにあたります。
現状の迎撃システムは、高度40キロから150キロを防御するTHAAD、15キロから40キロのパトリオット・ミサイル(PAC-3)、中距離地対空ミサイル「天弓(チョングン)-Ⅱ」などで構成されています。
L-SAMは、北韓の弾道ミサイルが高度50キロから60キロで飛行する際に迎撃することを目標に開発されていて、L-SAMが実戦配置されれば、特に中層部での迎撃能力が強化されます。
軍当局は、追加のテストと評価を経て、2024年末までにL-SAMの開発を終え、2026年に量産を開始し、2027年から2028年にかけて実戦配置する計画ですが、北韓のミサイル技術の高度化を踏まえて、配置時期は前倒しされる可能性もあるということです。